しゅぜんじものがたり
修禅寺物語

冒頭文

(伊豆の修禅寺(しゅぜんじ)に頼家(よりいえ)の面(おもて)というあり。作人も知れず。由来もしれず。木彫の仮面(めん)にて、年を経たるまま面目分明ならねど、いわゆる古色蒼然(そうぜん)たるもの、観(み)来たって一種の詩趣をおぼゆ。当時を追懐してこの稿成る。) 登場人物 面作師(おもてつくりし)   夜叉王(やしゃおう) 夜叉王の娘 かつら 同     かえで かえでの婿 

文字遣い

新字新仮名

初出

「文芸倶楽部」1911(明治44)年1月

底本

  • 日本の文学 77 名作集(一)
  • 中央公論社
  • 1970(昭和45)年7月5日