たなばたとぼんまつりと |
たなばたと盆祭りと |
冒頭文
一 この二つの接近した年中行事については、書かねばならぬ事の多すぎる感がある。又既に、先年柳田先生が「民族」の上で述べてゐられるから、私しきが今更此に対して、事新しく、附け加へるほどのことはあるまいと思ふが、顔が違へば、心も此に応じる。又変つた思案も出ようと言ふものである。 たなばたは、七月七日の夜と、一般に考へられてゐる様であるが、此は、七月六日の夜から、翌朝へかけての行事であるのが、本式で
文字遣い
新字旧仮名
初出
「民俗学 第一巻第一号」1929(昭和4年)年7月
底本
- 折口信夫全集 3
- 中央公論社
- 1995(平成7)年4月10日