しゅんかん
俊寛

冒頭文

俊寛(しゅんかん)云いけるは……神明(しんめい)外(ほか)になし。唯(ただ)我等が一念なり。……唯仏法を修行(しゅぎょう)して、今度(こんど)生死(しょうし)を出で給うべし。源平盛衰記(げんぺいせいすいき) (俊寛)いとど思いの深くなれば、かくぞ思いつづけける。「見せばやな我を思わぬ友もがな磯のとまやの柴(しば)の庵(いおり)を。」同上 一 俊寛様の話ですか? 俊寛様の話くらい、

文字遣い

新字新仮名

初出

「中央公論」1922(大正11)年1月

底本

  • 芥川龍之介全集4
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1987(昭和62)年1月27日