おしむすめスバー |
唖娘スバー |
冒頭文
此スバーと云う物語は、インドの有名な哲学者で文学者の、タゴールが作ったものです。インド人ですが英国で勉強をし立派な沢山の本を書いています。六七年前、日本にも来た事がありました。此人の文章は実に美しく、云い表わしたい十のことは、三つの言葉でさとらせるように書きます。此物語の中にも沢山そう云う処がありますが、判り難そうな場処は言葉を足して、はっきり訳しました。此をお読みになる時は、熱い印度の、色の黒い
文字遣い
新字新仮名
初出
「少女倶楽部」1923(大正12)年2月号
底本
- 宮本百合子全集 第三十巻
- 新日本出版社
- 1986(昭和61)年3月20日