わたしはなにをよむか |
私は何を読むか |
冒頭文
「デカブリストの妻」ネクラーソフ作谷耕平訳 新星社 最近深い感銘をもってよみました。特に公爵夫人ヴォルコーンスカヤをよんで、途中で巻をおくことが出来ませんでした。日本の詩人たちは詩のこのような力についてどんな感想をもたれるでしょうか。ネクラーソフはロシア民族的な詩譚(ものがたり)の伝統をこの詩に新しい価値で生かしていると思いました。 附記 谷氏はしたしみぶかく漢字制限を使用されています
文字遣い
新字新仮名
初出
「書評」1948(昭和23)年4月号
底本
- 宮本百合子全集 第三十巻
- 新日本出版社
- 1986(昭和61)年3月20日