はしがき(『じゅうにねんのてがみ』そのいち) |
はしがき(『十二年の手紙』その一) |
冒頭文
この往復書簡集三巻におさめられている宮本顕治・宮本百合子の手紙は、一九三四年十二月から一九四五年八月十五日、日本の無条件降伏後、治安維持法が撤廃されて、十月十日網走刑務所から顕治が解放されるまでにとりかわされた書簡、百合子凡そ千余通、顕治四百通ほどの手紙の中からえらび出されたものである。 一九三二年三月下旬、宮本顕治はプロレタリア文化団体に加えられた弾圧によって非合法生活に入った。そして
文字遣い
新字新仮名
初出
「十二年の手紙」1950(昭和25)年6月
底本
- 宮本百合子全集 第三十巻
- 新日本出版社
- 1986(昭和61)年3月20日