「お早う」 ミセス・コムプスンが入って来た。 「今日は御部屋ですか」 彼女は、亜麻色の髪を古風な束髪にし、雑使婦そっくりな藍縞の服に長い前垂をしめている。 「お早う……」 伸子は、丁度襟(カラー)をつけかけていた衣服を両腕ですくいあげながら寝台から立上った。 「私、ここにいちゃあ邪魔?」 「いいえ、結構ですとも! 静に奇麗にうまくしてあげますですよ」 ミ