しぶえちゅうさい
渋江抽斎

冒頭文

その一 三十七年如一瞬(さんじゅうしちねんいっしゅんのごとし)。学医伝業薄才伸(いをまなびぎょうをつたえてはくさいのぶ)。栄枯窮達任天命(えいこきゅうたつはてんめいにまかす)。安楽換銭不患貧(あんらくぜににかえひんをうれえず)。これは渋江抽斎(しぶえちゅうさい)の述志の詩である。想(おも)うに天保(てんぽう)十二年の暮に作ったものであろう。弘前(ひろさき)の城主津軽順承(つがるゆきつぐ)

文字遣い

新字新仮名

初出

「大阪毎日新聞」「東京日日新聞」1916(大正5)年1月13日~5月17日

底本

  • 渋江抽斎
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1940(昭和15)年8月16日、1999(平成10)年5月17日改版