きんきちほうにおけるじんじゃ
近畿地方に於ける神社

冒頭文

私のお話致しますのは、「近畿地方に於ける神社」と申します。近畿地方は殊に神社の大變多い處でありまして、最も古社の多い處であります。それらに就て悉く話すことは到底出來ることではありませぬ。又私は一體神社のことを深く研究した譯でも何でもありませぬが、幾らか趣味を持つたのは大分古いことで、大日本史神祇志が出版になりました頃之を讀みまして、其の中に神社に關する色々の考證が時々出て居りましたのに大變興味を感

文字遣い

旧字旧仮名

初出

史学地理学同攻会講演、1919(大正8)年8月

底本

  • 内藤湖南全集 第九巻
  • 筑摩書房
  • 1969(昭和44)年4月10日