長え長え昔噺(むがしこ)、知らへがな。 山の中に橡(とち)の木いっぽんあったずおん。 そのてっぺんさ、からす一羽来てとまったずおん。 からすあ、があて啼(な)けば、橡の実あ、一つぼたんて落づるずおん。 また、からすあ、があて啼けば、橡の実あ、一つぼたんて落づるずおん。 また、からすあ、があて啼けば、橡の実あ、一つぼたんて落づるずおん。 ………………………… ひとかたまりの童児