子規(しき)の追憶については数年前『ホトトギス』にローマ字文を掲載してもらったことがある。今度これを書くのに参考したいと思って捜したが、その頃の雑誌が手許(てもと)に見当らない。とにかく同じような事を二度は書きたくないから、前に書かなかったと思うことだけを記すことにする。 一 自然科学に関する話題にも子規はかなりの興味を有(も)って居たように思われる。当時自分は訪問して