ふじんさっかの「ふしん」とそのしゃかいてきげんいん |
婦人作家の「不振」とその社会的原因 |
冒頭文
婦人作家が振わないと云うことがよく言われますね。之は女の特性によるものか、つまり女に天性その能力がないせいなのか、それとも他の条件によるものなのか。 婦人作家「不振」の声は今更のことではありません。昔から誰でもが言ったことですが、然し何故に不振なのか、其原因を科学的に説明した人はありませんでした。で、私はその問題を話してみたいと思います。 婦人作家「不振」の原因は、他のすべての
文字遣い
新字新仮名
初出
「週刊婦女新聞」1933(昭和8)年7月23日号「談話リレー」
底本
- 宮本百合子全集 第十巻
- 新日本出版社
- 1980(昭和55)年12月20日