「ほぼ」のいんしょう |
「保姆」の印象 |
冒頭文
「保姆」いろいろの意味で興味ふかく観た。シナリオを書かれたのが厚木たか氏という女性であることも、そしてこのひとは以前「文化映画」を翻訳しておられることも、こういう種類の記録映画の制作に何となし期待させるものがあったと思う。 シナリオを書くのも随分根気よく保育所の毎日の生活を一緒に経験しつつ、作られて行ったときいている。 勤労の生活をしている両親の子供たちを、保育する仕事をとおして、
文字遣い
新字新仮名
初出
「日本映画」1941(昭和16)年10月号
底本
- 宮本百合子全集 第十二巻
- 新日本出版社
- 1980(昭和55)年4月20日