いわおのはな みやもとけんじのぶんげいひょうろんについて |
巌の花 宮本顕治の文芸評論について |
冒頭文
宮本顕治には、これまで四冊の文芸評論集がある。『レーニン主義文学闘争への道』(一九三三年)『文芸評論』(一九三七年)『敗北の文学』(一九四六年)『人民の文学』(一九四七年)。治安維持法と戦争との長い年月の間はじめの二冊の文芸評論集は発禁になっていた。著者が十二年間の獄中生活から解放されてから、『敗北の文学』『人民の文学』が出版された。著者が序文でいっているように「敗北の文学」は一九二九年に二十三歳
文字遣い
新字新仮名
初出
「日本読書新聞」1948(昭和23)年6月2日号
底本
- 宮本百合子全集 第十三巻
- 新日本出版社
- 1979(昭和54)年11月20日