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冒頭文
去年おしつまってから肉体派小説、中間小説の作者と一部の作家・批評家との間に、ちょっとしたやりとりがあって注目をひいた。 その討論に、三好十郎も出場して「小豚派作家論」という題をもつ彼一流の毒舌的な評論をかいた。肉体派、中間小説派の作者たちとその作品のそまつな戦後的商品性を、へど的にむき出してその安価さを排撃した。けれども、「小豚派作家論」と題してきり出された勇ましいその評論も、すえは何と
文字遣い
新字新仮名
初出
「新日本文学」1950(昭和25)年8月号
底本
- 宮本百合子全集 第十三巻
- 新日本出版社
- 1979(昭和54)年11月20日