ふじんさっか
婦人作家

冒頭文

黎明(一八六〇—一九〇〇) 一八六八年、フランス資本主義に後援されていた徳川幕府の最後の抵抗がやぶれた。そして翌一八六九年、日本全土にしかれていた封建的統一はそのままとして、その上に維新政権が樹立された。 福沢諭吉の「窮理図解」(一八六八)「世界国尽」(一八六九)「学問のすゝめ」(一八七一)などが、新しい日本の文化をめざます鐘としてひびきはじめた。 徳川の三百年を通じ

文字遣い

新字新仮名

初出

「婦人と文学」附録、筑摩書房、1951(昭和26)年4月

底本

  • 宮本百合子全集 第十三巻
  • 新日本出版社
  • 1979(昭和54)年11月20日