われらのちいさな“ふじんみんしゅ”
われらの小さな“婦人民主”

冒頭文

『婦人民主』が週刊紙として発刊されることになった。日本の明るい民主化のために、人口の半分どころか三百余万も多い婦人大衆が、どんなに重大な役割をもっているか。このことについては、婦人が急速に自覚しはじめているばかりでなく、心ある男子は皆ふかく理解している。 『婦人民主』の新らしい使命はふたとおりある。生々と、明日に伸びる婦人大衆の声をあまねくこだまして、まだ仄暗い封建のしきたりに閉されている隅々に

文字遣い

新字新仮名

初出

「婦人民主新聞」第一号、1946(昭和21)年8月22日号

底本

  • 宮本百合子全集 第十五巻
  • 新日本出版社
  • 1980(昭和55)年5月20日