さんめんいったいのせいかつへ
三面一体の生活へ

冒頭文

私たちは個人として、国民として、世界人としてという三つの面を持ちながら、それが一体であるという生活を意識的に実現したい。誰も無意識的には、また偶然的にはこの三面一体の生活の中に出つ入りつしているのですが、それを明らかに意識すると共に、出来るだけ完全にその三面が一体である生活を築いて行きたいと思うのです。 どうしてこういうことを思うかというと、私たちにはあくまでも幸福な生活を建てようとする

文字遣い

新字新仮名

初出

「太陽」1918(大正7)年1月

底本

  • 与謝野晶子評論集
  • 岩波書店 岩波文庫
  • 1985(昭和60)年8月16日