うちゅうのまいご
宇宙の迷子

冒頭文

ゆかいな時代 このゆかいな探険(たんけん)は、千九百七十何年だかにはじめられた。いいですか。 探険家はだれかというと、川上一郎君、すなわちポコちゃんと、山(やま)ノ井(い)万造(まんぞう)君、すなわち千(せん)ちゃんと、この二人の少年だった。 川上君は、顔がまるく、ほっぺたがゴムまりのようにふくらみ、目がとてもちいさくて、鼻がとびだしているので、まめタヌキのように、とても

文字遣い

新字新仮名

初出

「少年クラブ」1947(昭和22)年4月~10月

底本

  • 海野十三全集 第11巻 四次元漂流
  • 三一書房
  • 1988(昭和63)年12月15日