じょがくせいだけのキャンプせいかつ アメリカのかききゅうかのおもいで
女学生だけの天幕生活 アメリカの夏季休暇の思い出

冒頭文

アメリカの女の夏の生活といっても、私の接触した範囲が極めて狭いので申上げるほどのことはありませんが……しかし、あの如何にも夏の休みを楽むような、愉快な女学生の生活はほんとに羨ましいと思います。あちらの学校はたいてい六月のはじめから三月位ありますので専門学校の女学生は夏季講習を聴く者と、避暑に出かけるものとに分れます。 避暑の方法はやはり日本と同じで海か山へ行くのですが、しかし海へ行くとし

文字遣い

新字新仮名

初出

「サンデー毎日」1922(大正11)年7月30日号

底本

  • 宮本百合子全集 第十七巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年3月20日