けんゆうしゃのえんかく
硯友社の沿革

冒頭文

夙(かね)て硯友社(けんいうしや)の年代記(ねんだいき)を作つて見やうと云(い)ふ考(かんがへ)を有(も)つて居(ゐ)るのでありますが、書いた物は散佚(さんゐつ)して了(しま)ふし、或(あるひ)は記憶(きおく)から消え去つて了(しま)つた事実などが多い為(ため)に、迚(とて)も自分一人(ひとり)で筆(ふで)を執(と)るのでは、十分な事を書く訳(わけ)には行かんのでありますから、其(そ)の当時(たう

文字遣い

新字旧仮名

初出

「新小説 第6年第1巻」1901(明治34)年1月1日

底本

  • 明治の文学 第6巻 尾崎紅葉
  • 筑摩書房
  • 2001(平成13)年2月20日