どくしゃのかんそう |
読者の感想 |
冒頭文
宇野さんには、まだお会いしたこともない。未知の読者の一人というに過ぎない。けれども、従来、小説を書いていた女のひと達とは、テムペラメントも違い、これまでなかった色彩を耀かそうと努められるらしい種々の作品に深い興味を感じています。近頃の作は、初期の「墓を発く」などから見ると、ずっと印象的に、直観的に描こう、のろのろ描写せず、感情の峰から峰へ飛躍しようとされるらしい。日本ばかりでなく、女の作家はとかく
文字遣い
新字新仮名
初出
「婦人公論」1925(大正14)年秋季特別号
底本
- 宮本百合子全集 第十七巻
- 新日本出版社
- 1981(昭和56)年3月20日