かんじょうのうごき
感情の動き

冒頭文

喜び 人に使われずに、自由に勝手な自分の好きなことをしていられるのは、嬉しいことには違いない。 作家として、本当に自分自身の仕事が出来た時、心に感じたままを、一ばん心に訴えてくるものを、そっくりそのまま書けたら、それこそ最大の喜びであろう。        怒り 人間としてわたくしは、怒りもする、憤りもする。そしてその怒りや憤りの感じを、芸術の中に再現する。 作

文字遣い

新字新仮名

初出

「文章倶楽部」1927(昭和2)年4月号

底本

  • 宮本百合子全集 第十七巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年3月20日