しんぺんうちあけのき |
身辺打明けの記 |
冒頭文
朝と夜 わたくしは、朝は大抵九時前後に目がさめます。最も前夜十二時頃か、一時二時頃までも夜ふかしをすると、朝もつい遅くなって、十一時頃でなければ目がさめません。わたくしは一体、たくさん睡るのが好きですから、眠られるだけ眠るようにしております。目がさめるとわたくしは床の中にじっとしていられない方で、すぐに起きてしまいます。 夜は電燈を消して眠ることにしております。が、わたくしはどうも
文字遣い
新字新仮名
初出
「文章倶楽部」1927(昭和2)年12月号
底本
- 宮本百合子全集 第十七巻
- 新日本出版社
- 1981(昭和56)年3月20日