「ことしのけっさくしょうせつ」
「今年の傑作小説」

冒頭文

特にとり立てて言うのは困難に感じますが、ナウカ社版の第一回全ソヴェト作家大会報告(直接小説に関係はないように見えるけれども)や「ひらかれた処女地」など。 注目すべき作としては「青年」「獄」「牡丹のある家」「囚われた大地」等があると思いますが、最も傑れたものとは言い難く思います。 一九三四年十二月

文字遣い

新字新仮名

初出

「時事新報」1934(昭和9)年12月14日号

底本

  • 宮本百合子全集 第十七巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年3月20日