あさのはなし
朝の話

冒頭文

一、今年は珍しく豊年の秋ということで、粉ばかりの食卓にも一すじの明るさがあります。 一、けさも又早い時間にお話をすることになりました。が、この時間の放送に何か理屈っぽい、云ってみれば教養めいたお話をするということがいつもそぐわなく感じられます。 一、どんな方でも、朝おきてさてこれから一日の活動にとりかかろうと、その気持で食卓にも向い身じたくもととのえるとき、其々御自分として何か

文字遣い

新字新仮名

初出

NHKラジオの原稿、1946(昭和21)年9月13日放送

底本

  • 宮本百合子全集 第十七巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年3月20日