ちょしゃのことば(『あたらしきシベリアをよこぎる』) |
著者の言葉(『新しきシベリアを横切る』) |
冒頭文
この本に集められている作物は、殆どみんなモスクヷで書かれたものだ。一九二八年の春から、一九三〇年の秋まで。少し、日本にかえってから書いたものも入っている。 ソヴェト同盟における三年間の滞在は、実に自分に多くのものを教えた。階級的にどう生きるべきかということを自分に教えたのも、この三年間の見聞の結果だ。自分は本からの理窟でなく、日常の生活から、体でそれを学んだ。 ところで、この旅
文字遣い
新字新仮名
初出
「新しきシベリアを横切る」内外社、1931(昭和6)年2月
底本
- 宮本百合子全集 第十八巻
- 新日本出版社
- 1981(昭和56)年5月30日