じょ(『ちゅうやずいひつ』) |
序(『昼夜随筆』) |
冒頭文
この集にまとめられている感想評論は、大体一九三四年の秋から一九三五年の春ごろまでに書かれたもの、及び一年ばかりとんで、一九三六年の初夏から今日に至るまでの間に書かれたものである。 文章としてここに収めるべき何ものをも持つことが出来なかった一ヵ年程の期間の生活の経験は、おのずから、その後にかかれたものの内容の裡に蓄積されていると思う。 私は、小説を書いてゆく地力の骨組みを強くする
文字遣い
新字新仮名
初出
「昼夜随筆」白揚社、1937(昭和12)年4月
底本
- 宮本百合子全集 第十八巻
- 新日本出版社
- 1981(昭和56)年5月30日