あとがき(『みやもとゆりこせんしゅう』だいはっかん)
あとがき(『宮本百合子選集』第八巻)

冒頭文

この第八巻には、主としてソヴェト生活の見聞記があつめられている。モスクワ印象記は、わたしがモスクワで暮すようになって半年ばかりたった一九二八年五月ごろ、書き終えられた。これを書いたのは、モスクワ市をかこむ並木道(プリワール)のはずれにあるアストージェンカという町の狭いクワルティーラ(アパートメント)の一室だった。「子供・子供・子供のモスクワ」は一九三〇年に、同じアストージェンカのクワルティーラでは

文字遣い

新字新仮名

初出

「宮本百合子選集 第八巻」安芸書房、1949(昭和24)年5月

底本

  • 宮本百合子全集 第十八巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年5月30日