しんおんなだいがく
新女大学

冒頭文

一 夫(そ)れ女子は男子に等しく生れて父母に養育せらるゝの約束なれば、其成長に至るまで両親の責任軽からずと知る可(べ)し。多産又は病身の母なれば乳母を雇うも母体衛生の為めに止むを得ざれども、成る可くば実母の乳を以て養う可し。母体平生の健康大切なる所以(ゆえん)なり。小児は牛乳を以て養う可しと言い、財産家は乳母を雇うこと易しとて、母に乳あるも態(わざ)と之を授(さず)けずして恰(あたか)も我子の生立

文字遣い

新字新仮名

初出

「時事新報」1899(明治32)年

底本

  • 女大学評論・新女大学
  • 講談社学術文庫、講談社
  • 2001(平成13)年1月10日