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冒頭文
スポーツ談議 いま僕の書いている『スキヤキから一つの歴史がはじまる』は、はじめにスポーツマンが主人公になっているせいか、スポーツ精神といったものを書いているせいか、とにかくスポーツマンに評判がいゝ。ボクをスポーツ精神の真髄に徹した大スポーツマンだと思っているらしい。ところが、あれは大体、スポーツをやった男の心理はこんなものだろうと想像で描いているだけで、ボクはそれほど実際のスポーツマンじゃな
文字遣い
新字新仮名
初出
「近代文学 第四巻第一一号」1949(昭和24)年11月1日
底本
- 坂口安吾全集 08
- 筑摩書房
- 1998(平成10)年9月20日