「へいわ」はっこうのじ
「平和」発行之辞

冒頭文

過ぬる明治二十二年の秋、少数の有志相会して平和会なる者を組織せり。爾来(じらい)同志を糾合(きうがふ)し、相共に此問題を研究し来りしが、時機稍(やうやく)到来し、茲(こゝ)に一小雑誌を刊行して我が同胞に見(まみ)ゆるの栄を得たるを謝す。 平和の文字甚だ新(あらた)なり、基督教以外に対しては更に斬新なり。加ふるに世の視聴を聳(そびや)かすに便ならぬ道徳上の問題なり。然(しか)れども凡(およ

文字遣い

新字旧仮名

初出

「平和 一號」平和社(日本平和會)、1892(明治25)年3月15日

底本

  • 現代日本文學大系 6 北村透谷・山路愛山集
  • 筑摩書房
  • 1974(昭和44)年6月5日