『じゅうはちじのおんがくよく』のさくしゃのことば |
『十八時の音楽浴』の作者の言葉 |
冒頭文
この書は、僕の科学小説集の第三冊目にあたる。 この前、同じ版元(はんもと)から『地球盗難』を刊行したが、これは意外に好評であった。この『地球盗難』はその後、三夜連続のラジオドラマとして放送され、更に好評を博した。それでいよいよ待望の科学小説時代が来たらしいと思ったわけであったが、途端に日中戦争が始まり、出版界は大動揺を来たした。読書界も、急に落着(おちつき)を失い、或いは方向転換をしたり
文字遣い
新字新仮名
初出
「十八時の音楽浴」1939(昭和14)年5月5日
底本
- 海野十三全集 別巻1 評論・ノンフィクション
- 三一書房
- 1991(平成3)年10月15日