ひかり

冒頭文

畑の光のなかにゐる。 黒い土をば耕(かへ)してる。 町の光の中にゐる。 馬をつないで売つてゐる。 窓の光のなかにゐる。 紡(つむぎ)ぐるまをまはしてる。 くらい光のなかにゐる。 鎚(つち)で金鉱たゝいてる。 ——人は光りのなかにゐる。  神も光りのなかにゐる。

文字遣い

新字旧仮名

初出

「赤い鳥」赤い鳥社、1933(昭和8)年4月

底本

  • 日本児童文学大系 第二八巻
  • ほるぷ出版
  • 1978(昭和53)年11月30日