ほしのおんな |
星の女 |
冒頭文
一 姉妹(きやうだい)三人の星の女が、毎晩、美しい下界を見るたびに、あすこへ下りて見たいと言ひ〳〵してゐました。 三人は或(ある)晩、森のまん中に、すゐれんの一ぱいさいてゐる、きれいな泉があるのを見つけました。三人ともその水の中へつかつて見たいと思ひましたが、そこまで下りていく手だてがありません。三人は夜どほしその泉を見つめて、ためいきをついてゐました。 そのあくる晩も、
文字遣い
新字旧仮名
初出
「星の女 世界童話集第三編」1917(大正6)年8月
底本
- 日本児童文学大系 第一〇巻
- ほるぷ出版
- 1978(昭和53)年11月30日