いっぽんあしのへいたい |
一本足の兵隊 |
冒頭文
一 或(ある)小さなお坊ちやんが、お誕生日のお祝ひに、箱入りのおもちやをもらひました。坊ちやんは、さつそくあけて見て、 「やあ、兵たいだ〳〵。」と、手をたゝいてよろこびました。そしてすぐに一つ〴〵とり出して、テイブルの上にならべました。それは青と赤の服を着た、小さな鉄砲をかついだ、小さな錫(すず)の兵たいでした。すつかりで、ちようど二十五人ゐました。 これだけの兵たいは、もと、お
文字遣い
新字旧仮名
初出
「赤い鳥」1919(大正8)年5月
底本
- 日本児童文学大系 第一〇巻
- ほるぷ出版
- 1978(昭和53)年11月30日