つみとばつ(うちだふちあんやく)
罪と罰(内田不知庵訳)

冒頭文

沈痛(ちんつう)、悲慘(ひさん)、幽悽(ゆうせい)なる心理的小説(しんりてきせうせつ)「罪(つみ)と罰(ばつ)」は彼(か)の奇怪(きくわい)なる一大巨人(いちだいきよじん)(露西亞(ロシア))の暗黒(あんこく)なる社界(しやくわい)の側面(そくめん)を暴露(ばくろ)して餘(あま)すところなしと言(い)ふべし。トルストイ、ツルゲネーフ等(とう)の名(な)は吾人(ごじん)久(ひさ)しく之(これ)を聞(

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「女學雜誌」1892(明治25)年12月17日

底本

  • 明治文學全集 29 北村透谷集
  • 筑摩書房
  • 1976(昭和51)年10月30日