あんごうすうじ |
暗号数字 |
冒頭文
帆村探偵現る ちかごろ例の青年探偵帆村荘六(ほむらそうろく)の活躍をあまり耳にしないので、先生一体どうしたのかと不審に思っていたところ、某方面からの依頼で、面倒な事件に忙しい身の上だったと知れた。最近にいたって、彼はずっと自分の事務所にいるようである。某方面の仕事も一段落ついたので、それで休養かたがた当分某方面の仕事を休ませてもらうことに話がついたといっていた。 僕は、実はきのう、
文字遣い
新字新仮名
初出
「現代」大日本雄辯會講談社、1938(昭和13)年3月号
底本
- 海野十三全集 第5巻 浮かぶ飛行島
- 三一書房
- 1989(平成元)年4月15日