ちゃばなし 03 たいしょうろく(せんきゅうひゃくじゅうしち)ねん |
茶話 03 大正六(一九一七)年 |
冒頭文
木堂(もくだう)と剣 1・7(夕) 犬養木堂の刀剣談は本紙に載つてゐる通り、なかなか通(つう)なものだが、その犬養氏を頭に戴いてゐる国民党が鈍刀揃(なまくらそろ)ひの、加之(おまけ)に人少(ひとすく)なであるのに比べて、犬養氏が秘蔵の刀剣は、いづれも名剣づくめで、数もなかなか少くなかつた。 そんな名剣も貧乏神だけは何(ど)うにも出来ないものと見えて、犬養氏は最近和田維(つな)
文字遣い
新字旧仮名
初出
「大阪毎日新聞」1917(大正6)年1月7日~12月17日
底本
- 完本 茶話 上
- 冨山房百科文庫、冨山房
- 1983(昭和58)年11月25日