「マリー・ロオジェじけん」のけんきゅう |
「マリー・ロオジェ事件」の研究 |
冒頭文
一、序言 ポオの探偵小説「マリー・ロオジェ事件」は、言う迄もなく、一八四一年七月、紐育(ニューヨーク)を騒がせたメリー・ロオジャース殺害事件を、パリーに起った出来事として物語に綴り、オーギュスト・ヂュパンをして、その迷宮入りの事件に、明快なる解決を与えさせたものである。小説は一八四二年十一月に発表されたのであって、一八五〇年に出た再版の脚註に、ポオは、「マリー・ロオジェ事件は、兇行の現場から
文字遣い
新字新仮名
初出
「新青年」博文館、1926(大正15)年8月
底本
- 探偵クラブ 人工心臓
- 国書刊行会
- 1994(平成6)年9月20日