くもますんかん |
雲間寸観 |
冒頭文
雲間寸觀 大木頭 ◎二十三日の議會は豫報の如く所謂三派連合の氣勢の下に提出せられたる内閣不信任の決議案の討議に入り、小氣味よき活劇を演出したるものの如く候。同日午后一時十分開會、諸般の報告終りてより首相の施政方針演説あり、續いて松田藏相より豫算編制に關する長々しき説明ありたる後、憲政本黨の澤代議士より政府の中心何處にあるやとの質問出で首相は政府の中心に政府あり、現政府は上御一人の御
文字遣い
旧字旧仮名
初出
「釧路新聞」1907(明治40)年1月、2月1日
底本
- 啄木全集 第十卷
- 岩波書店
- 1961(昭和36)年8月10日