むだい げっかんぶんげいざっし じゅもくとかじつ しょごうさんがつついたちはっこう |
無題 月刊文芸雑誌 樹木と果実 初号三月一日発行 |
冒頭文
『樹木と果實』は赤色の表紙に黒き文字を以て題號を印刷する雜誌にして主に土岐哀果、石川啄木の二人之を編輯す。雜誌は其種類より言へば正に瀟洒たる一文學雜誌なれども、二人の興味は寧ろ所謂文壇の事に關らずして汎く日常社會現象に向ひ澎湃たる國民の内部的活動に注げり。雜誌の立つ處自ら現時の諸文學的流派の外にあらざる可らず。雜誌の將來に主張する所亦自ら然らむ。二人は自ら文學者を以て任ぜざるの誇を以て此雜誌を世の
文字遣い
旧字旧仮名
初出
「創作 第二卷第二號」1911(明治44)年2月1日
底本
- 啄木全集 第十卷
- 岩波書店
- 1961(昭和36)年8月10日