よのちほうざっしにたいするいけん
予の地方雑誌に対する意見

冒頭文

隨分長らく御無沙汰致し候ものかな、御許し下され度候、貴兄には相變らず御清適『白虹』のため御盡力の由奉賀候、さて御申越の課題については小生別に意見と云ふ程のものも無し、有つたところで小生如きの意見は何にもなるまじくと存じ候、但し文藝の事は本來中央も地方も無之てよい筈、そんな事は眼中におかずに、東京の雜誌と拮抗する樣な立派な雜誌が、今の世にせめて一つ位は地方にあつても然るべきと存じ候 (明4

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「シキシマ 三ノ五」1909(明治42)年7月

底本

  • 啄木全集 第十卷
  • 岩波書店
  • 1961(昭和36)年8月10日