たいようのこ |
太陽の子 |
冒頭文
明治四十二年——大正二年 製作の時期 兄と母に 此の作集を獻ずる 自序 今この詩集を出版するに就いて自分は何にも言はないで出すに忍びない氣がする。何ぜなら此の詩にある心持の凡ては悉く嘗て自分の全生命を盡くして踏んで來た片身だからだ。一歩進めて言へば自分の詩集に自分の序を附けると言ふことは、その制作品の足りない所を補足するやうなものでをこがましい氣がするが、自分の
文字遣い
旧字旧仮名
初出
「太陽の子」1914(大正3)年4月
底本
- 日本現代文學全集 54 千家元麿・山村暮鳥・佐藤惣之助・福士幸次郎・堀口大學集
- 講談社
- 1966(昭和41)年8月19日