いま、うまれしみどりご
今、生まれしみどり児

冒頭文

めでたきものは 今、世に来たりしみどり児(ご)。 大いなるものの創造の み手をはなれて遠からじ。 父に似し母に似し兄に姉にとささめく前に、 新しき生命に現われている 神のみ業(わざ)をみつめよう。 みどり児のめでたさは、 その絶対の独自(どくじ)さである。 親やこの世の型の外にあふれている その輝く自由さである。 絶対に自由な生命、 独自なる生命、 それが親々の生(いのち

文字遣い

新字新仮名

初出

「みどりごの心」1929(昭和4)年

底本

  • 羽仁もと子選集 おさなごを発見せよ
  • 婦人之友社
  • 1965(昭和40)年11月1日、1995(平成7)年10月1日新刷