クリティシズムとにんしきろんとのかんけい |
クリティシズムと認識論との関係 |
冒頭文
一 クリティシズムの哲学的意義について、私は前に色々書いたことがある。今これを拡張しようと思う。哲学的意義という規定をもう少し厳密に云えば、夫を認識論的意義と云っていいだろう。なぜ哲学的ということが厳密にいうと認識論的ということになるかは、もっと一般的な先決問題であるが、それは話しを進めて行くうちにおのずから明らかになるとしよう。クリティシズムの認識論的意義とはつまり、認識論に於ける、或
文字遣い
新字新仮名
初出
「学芸」1938(昭和13)年10月
底本
- 戸坂潤全集 第三巻
- 勁草書房
- 1966(昭和41)年10月10日