くろだきよたかのほうしん |
黒田清隆の方針 |
冒頭文
黒田清隆(くろだきよたか)の伝記があれば、だれか教えていただきたい。東大史料編纂所では、みつからない。北海道には手がかりがあろうかとおもって、この小文を思いたったしだいである。 北海道開拓次官となって樺太(からふと)に発(た)つのが明治三年七月二十七日(『大久保利通日記』)、井上清氏の労作『日本の軍国主義』につぎの記載がある。 「政府は七〇年二月樺太開拓使を置いた。ついで五
文字遣い
新字新仮名
初出
「歴史家(三号)」1954(昭和29)年5月
底本
- 黒船前後・志士と経済他十六篇
- 岩波文庫、岩波書店
- 1981(昭和56)年7月16日