冬の巻 ○大隈伯爵家(おおくまはくしゃくけ)温室内の食卓(口絵参照) 我邦(わがくに)に来遊する外国の貴紳が日本一の御馳走と称し帰国後第一の土産話(みやげばなし)となすは東京牛込(うしごめ)早稲田(わせだ)なる大隈伯爵家温室内の食卓にて巻頭に掲ぐるは画伯水野年方(みずのとしかた)氏が丹青(たんせい)を凝(こら)して描写せし所なり。