アイヌごがく |
アイヌ語学 |
冒頭文
アイヌ語の研究にかけては、世界的な権威として、その名声をうたわれているジョン・バチラー博士が、アイヌ語で説教をして、アイヌを感心させたという話が伝えられております。明治の中頃、といえば、アイヌがまだアイヌ語を使って暮らしていた時代なのでありますが、北海道の南の方の、とあるアイヌ部落に、当時まだ非常に若く、新進気鋭の牧師であられたバチラー博士があらわれて、部落のアイヌを集めて、キリスト教について、ア
文字遣い
新字新仮名
初出
「北海道事始め」楡書房、1956(昭和31)年2月
底本
- 和人は舟を食う
- 北海道出版企画センター
- 2000(平成12)年6月9日