『かぜのたより』あとがき
『風の便り』あとがき

冒頭文

所收——「風の便り」「新郎」「誰」「畜犬談」「鴎」「猿面冠者」「律子と貞子」「地球圖」 昨年の夏に出版せられた創作集「千代女」の以後の作品を集めて、ただいま讀者にお贈りする。ペエジ數の都合で、「千代女」以前の作品も編入せざるを得なくなつて、心苦しいのであるが、いま此の機會に再讀なさつても、充分に新鮮の感じがするやうに、心掛けて編輯した筈である。 卷頭、約百枚の「風の便り」は、文

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「風の便り」利根書房、1942(昭和17)年4月16日

底本

  • 太宰治全集11
  • 筑摩書房
  • 1999(平成11)年3月25日